宅建2020年過去問【問1】不法行為の問題解説(令和2年12月)対策!

×【問 1】 不法行為(令和2年4月1日以降に行われたもの)に関する次の記述のうち、民法の 規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。


1  建物の建築に携わる設計者や施工者は、建物としての基本的な安全性が欠ける建物を設計し又は建築した場合、設計契約や建築請負契約の当事者に対しても、また、契約関係にない当該建物の居住者に対しても損害賠償責任を負うことがある。


2  被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を与え、第三者に対してその損害を賠償した場合には、被用者は、損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について、使用者に対して求償することができる。


3  責任能力がない認知症患者が線路内に立ち入り、列車に衝突して旅客鉄道事業者に損害を与えた場合、当該責任無能力者と同居する配偶者は、法定の監督義務者として損害賠償責任を負う。

4  人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から5年間行使しない場合、時効によって消滅する。 

 

令和2年12月試験【解説台本】

はい。どーも宅建コーチの桑田真似です。

この動画では知識0から3ヶ月の独学で、宅建に合格しました僕の経験を元に、

宅建試験、特有の罠の見付け方、引っかかるパターンを中心に解説させて頂いております。

ここで、いきなりなのですが、この動画シリーズは最終問題の【問50】から読むように

出来ています。その理由は「その方が合格しやすいからです。」詳しくは問50の解説動画で

ご説明しております。のでよければご覧頂ければと思います。

右上に出てるリンクから、飛んで行けます。

この動画シリーズは問50から、

問1に向かって作成したものですので、

その順序で見てもらった方が理解しやすくなっているかと思います。

もちろん「俺は順番通りやるんだ!」と言う方は、その通りにご覧頂いても結構です。

この解説動画シリーズを見終わった時に、「なるほど、ますにの言っている事も

一理あるので、試験当日は後ろからやろう」と思って頂ける方は試験本番でやってみて下さい。

ただ、その時マークシートの塗りつぶす箇所を間違えないようお気をつけ下さいね。

また、初心者の方を対象としている為、専門用語を分かり易く、一般的な言葉に置き換えたり、

正解を覚えやすくする為に、独自の解釈を挟む場合もあります。

そのあたりも、予めご了承下さいm(_ _)m

あと、

この動画が長くなってしまわないように、一緒に問題文を読むことはやっておりませんので、

まだ問題文を読んでない方は、ここで動画停止ボタンを押して、一度全文を読んで頂ければ

と思います。

画面が読みづらい場合は、概要欄にも問題文がありますので、そちらをご覧下さい。

。。では、問題文を読んだ前提で、解説させて頂きます。よろしくお願い致します。

今回は【問1】不法行為の問題になるんですが、

いきなりイレギュラーな問題形式となりましたね。

最初なので「正しいものはどれか」とオーソドックスな質問形式で来るかと思いきや、

いきなり「誤っているものはどれか」と出て来ました。

これは「間違っている内容の選択肢を選ぶ問題」ですね。宅建では

「正しいもの探し問題」や「誤ったもの探し問題」など、5つの質問形式をランダムに出して

受験者を混乱させようとして来ますので、間違わないように問題番号に×を付けておきましょう。

では選択肢1です。

この内容は2005年に大騒ぎになりました耐震偽装問題の事を言ってますね。

当時、偽造設計した一級建築士が責められていましたが、依頼主からの圧力が凄かったので。。

と苦しい立場にあった事も、法定で明かしてましたね。

この時、一番困ったのが、何も知らずマンションを購入した住人の方々でしたね。

地震が起こったら、自分のマンションが崩れるかも。。と不安で仕方ない生活を強いられていました。

こうした方々も、賠償されるべきですので、本肢の内容はその通りですね。

セーフとなりますので、選択肢1の番号に◯を付けておきましょう。

ここでのポイントとしまして、文末の「負うことがある。」ですね。「負う」と言い切らず、

負わないかもしれないけど、負うことがある。といった、ほとんどのケースに当てはまるような、

守備範囲の広い表現を持って来ている場合は、だいたいその選択肢の内容はセーフとなります。

こういった言い回しがちらほら出てきますので、注意して読むようにしましょう。

続きまして、選択肢2ですね。

これはアルアル問題から派生した問題になります。

まず、被用者とは「従業員」のことで、使用者は「雇い主」だと考えてもらえればと思います。

本肢では被用者が他の人に損害を与えて、まず相手に損害賠償をしました。その後で、被用者は

「業務中の出来事なので、賠償費用の何割か負担お願いします。」と使用者にお願い出来る。

という内容ですね。

よくある出題パターンですと、

「被用者が業務中に人身事故を起こして、使用者が相手方に損害賠償をした場合、

使用者は被用者に後で賠償費用の負担を請求できる。」といった問題は良く見かけます。

ちなみにこの内容は正しいんですね。

まず、使用者であろうが、被用者であろうが、相手方に賠償してあげるべきですね。

そしてその費用に関しては使用者、被用者で後に、精算したら良いわけですから、

本肢のように、従業員が賠償したとしても、後で雇い主に求償できますのでセーフです。

選択肢2に◯を付けておきましょう。

続きまして、選択肢3ですね。

これは実際にあった裁判の判例ですね。

痴呆症の人が線路に入り込み、損害を与えた場合、その同居する奥さんが監督責任を

追求されて、裁判になったのですが、その裁判では、

「同居している配偶者というだけでは、法定の監督義務者にはならない」

という判決が出たんですね。

ですので、損害賠償責任も負うことはありませんでした。

本肢の文末の内容がアウトとなりますので、選択肢3に×を付けておきましょう。

では最後の選択肢4ですね。

これは刑事事件の話ですので、民法主体の宅建にとっては珍しい

出題内容だと思いました。

まず、時効についてですが、2つの起点がありまして、

「加害者を知った時から」と「権利を行使できる時から」があります。

本肢では「加害者を知った時から5年となっています。」これは。。正しいんですね。

宅建では通常、「時効は3年」と覚えてる方が多いかと思いますが、これは

「債務不履行など人体に関係のない違法行為で、被害にあった場合」の時ですね。

「時効は3年」で覚えている為に、本肢で書かれている「5年」が引っかかった方もいるかと

思いますが、ここでは「人の生命又は身体を害する不法行為」と状況設定がされてますね。

この場合ですと、事態はより深刻ですので、時効期限が長くなっているんですね。

ちなみに、権利を行使できる時から数えた場合ですと、

「20年は時効消滅しない」となっています。

という事で、選択肢4の内容はセーフですので、

選択肢4に◯を付けておきましょう。

以上の事から選択肢3のみが×でしたので、

この【問1】の正解は

選択肢3と判断できました。

いきなり、なかなかのボリュームの問題が出て来ましたね。

最初は緊張もしていますし、まだ黙読モードにエンジンがかかってないパターンもありますので、

この問題に2分半以上かかりそう。と思った方は、前半ではこのような問題が続きますので、

すみやかに簡単な【問50】から徐々に難しい前半に向かって、逆向きに解いて行くようにして下さい。

はい。という事で今回の解説は以上となります。

この宅建対策動画シリーズでは「確実に採れる問題を落とさない」をコンセプトに

手短かに解説させて頂いておりますので、他の動画も是非ご覧頂ければと思います。

それでは今回は以上をもちましてゲームです!お疲れ様でしたー

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