宅建アルアル解説【令和3年12月】問1「民法」問題(2021年12月試験)!独学3ヶ月で合格できた秘策✰

◯【問1】次の1から4までの記述のうち、民法の規定、判例及び下記判決文によれば、正しいものはどれか。

(判決文)

私力の行使は、原則として法の禁止するところであるが、法律に定める手続によつたのでは、権利に対する

違法な侵害に対抗して現状を維持することが不可能又は著しく困難であると認められる緊急やむを得ない

特別の事情が存する場合においてのみ、その必要の限度を超えない範囲内で、例外的に許されるものと

解することを妨げない。

1 権利に対する違法な侵害に対抗して法律に定める手続によらずに自力救済することは、その必要の限度

  を超えない範囲内であれば、事情のいかんにかかわらず許される。

2 建物賃貸借契約終了後に当該建物内に家財などの残置物がある場合には、賃貸人の権利に対する違法な

  侵害であり、賃貸人は賃借人の同意の有無にかかわらず、原則として裁判を行わずに当該残置物を建物

  内から撤去することができる。

3 建物賃貸借契約の賃借人が賃料を1年分以上滞納した場合には、賃貸人の権利を著しく侵害

  するため、原則として裁判を行わずに、賃貸人は賃借人の同意なく当該建物の鍵とシリンダー

  を交換して建物内に入れないようにすることができる。

4 裁判を行っていては権利に対する違法な侵害に対抗して現状を維持することが不可能又は

  著しく困難であると認められる緊急やむを得ない特別の事情が存する場合には、その必要

  の限度を超えない範囲内で例外的に私力の行使が許される。

解説動画の視聴は一番下のサムネイルをクリック下さい。

【解説台本】術中にハマるかも?

はい。どーも宅建コーチの桑田真似です。

この動画では知識0から3ヶ月の独学で、宅建に合格しました僕の経験を元に、

宅建試験、特有の罠の見付け方、引っかかるパターンを中心に解説させて頂いております。

また、初心者の方でも分かり易くする為に、専門用語を一般的な言葉に置き換えたり、

正解を覚えやすくする為に、独自の解釈を挟む場合もあります。

そのあたりも、予めご了承お願い致しますm(_ _)m

それでは、ここで動画停止ボタンを押して、一度全文を読んで頂ければと思います。

画面が読みづらい場合は、概要欄にも問題文がありますので、そちらをご覧下さい。

。。では、問題文を読んだ前提で解説させて頂きます。

まず最初に、

問題文を読む際は、出題形式の確認

をしましょう!

宅建では「◯探し系問題」が大体30問、「×探し系問題」が大体20問の割合で

ランダムに出題されています。これは受験者を混乱させるのが目的ですので、

惑わされないよう、毎回、問題番号に印を付けるようにしておきましょう。

ちなみに、この設問文には「正しいものはどれか」とありますので、◯印を付けます。

また、この4つの選択肢の内、◯が1つで、残り3つは×だ。という事が分かりますね。

それらの情報を頭に置いて、選択肢を読んで行きましょう。

今回は【問1】民法に関する問題

となっています。

いきなり難しい問題が登場しましたね。

昨年までですと、この判決文問題は【問5】になっているのですが、いきなり厄介な問題が

出て来た感じになりました。

まだ判例文としては、短めではあるのですが、それでも判決文に慣れていない方は、いきなり

面食らう人もいるかと思います。

苦手意識がある方は、是非この問題は申告敬遠で勝負を避けて頂きたいと思います。

1問目から時間を浪費してしまい、焦ってペースを崩してしまう危険が大です。

なので、僕は

【問50】から解く事をオススメしております。

短時間で解ける問題が終盤に

ありますので、そこで徐々にペースを掴んで行けば、ご自分の実力を発揮しやすいと思います。

宅建試験というのは、基本的に「意地悪な試験」となっています。最初に難問を出題して

ペースを乱そうとして来たり、引っかける為の罠を仕掛けて来るので、そういった

「出題者の意図」に気付けるようなテクニックも、時には必要となって来ます。

とは言え、今回の判決文は例年に比べれば読む量は半分ほどですので、

理解すべきキーワードや、独特な遠回しの表現が理解できれば解けない問題ではなかった

かと思いますので、やってみましょう。

まず、半例文での表現を解説させて頂きます。

文頭にある「私力の行使」というのは

「裁判所に訴えるなどの法的な手続によらず自身の実力を用いること」をといいます。

ちゃんとした手続きせずに、個人の力で他人を追い出したり、命令しちゃダメよ。

という事ですね。

そして、文末に「例外的に許されるものと解することを妨げない。」とありますが、

これは「仕方ない場合もありえますね。」と解釈していいかと思います。

非常に回りくどい言い方ですね。「私力の行使は緊急の場合は使っていいよ」と

言ってしまっては語弊が生じるので「出来ないということもない」みたいな

二重否定を使って、最終的には判事さんの解釈でどうにでも対応できるように

してあるんですね。

では

選択肢①ですね。

本肢の内容は前半は判例文に沿う内容を言っていますが、後半の

事情のいかんにかかわらず」の部分が、判例文の「緊急やむを得ない特別の事情

と合っていないですね。

この箇所がアウトでしたので

選択肢①に❌を付けておきましょう。

宅建ではこの「いかんにかかわらず」というような

「例外を許さないような強い表現が出て来た時はアウト!」

という宅建アルアルがあります。

僕の動画シリーズではこういった表現を「間違いフラグ」と呼んでいます。

僕の宅建コーチングサイトで、この「間違いフラグ」を

まとめてご紹介していますので、興味ある方は概要欄にリンクを貼ってあります

ので、そこから飛んで行ってご覧頂ければと思います。

続きまして、選択肢②ですね。

ここでも間違いフラグがありましたが、見付けられましたでしょうか?

本肢での間違いフラグは「同意の有無にかかわらず」の箇所でした。

このように言い切ってしまうと「同意無いとダメでしょ」とツッコめてしまい、

本肢がアウトになる事が分かるかと思います。

出題者はこういった表現を入れる事で「本肢はアウトですよー」と教えてくれて

いるんじゃなかなと僕は思っています。

また、本肢の状況は「緊急やむを得ない特別の事情」とまで言えないので、

このことからも本肢は判例の内容と一致していないと判断できます。

選択肢②に❌を付けておきましょう。

続きまして、選択肢③ですね。

家賃滞納で鍵交換というのは、聞いた事のある話ですが、これはセーフでしょうか?

答えはアウトですね。

家賃一年分の滞納というのは、酷すぎますが、それだけでは

緊急やむを得ない特別の事情」という訳ではありませんね。

部屋の中で爆弾作ってたり、テロを計画してたりしているが明らかであれば話は別

でしょうが、本肢のケースですと、裁判で退去命令の判決を出してもらう

必要がありますね。

という事で本肢もアウトでしたので、

選択肢③に❌を付けておきましょう。

では最後の選択肢④ですね。

この内容は判例文の内容を要約といいますか、ほぼ同じ内容でしたね。

キーワードである「緊急やむを得ない特別の事情」は、そのまま登場していました。

最後まで諦めず読めば、簡単に本肢はセーフだと判断できたでしょう。

ということで

選択肢④に⭕を付けましょう。

以上の事から、この【問1】の正解は、

選択肢4だと判断できました。

この問題は正解はできるんだけど、難しい言葉や表現を並べて、単に受験者の時間を

浪費させようとしている問題でしたね。点はとれるかもしれませんが、初っ端の

問題に5分以上かけてしまった方は、完全に術中にハマってしまったかと思います。

試験の最初はまだ、みなさんの頭が温まっていないので、こういった読解力を必要

とする問題からではなく、【問50】などの優しい問題から入り、徐々に難問に

向かっていく作戦をオススメします。

はい。という事で

今回の解説は以上となります。

この宅建対策動画シリーズでは「確実に採れる問題を落とさない」をコンセプトに

手短かに解説させて頂いておりますので、他の動画も是非ご覧頂ければと思います。

それでは今回は以上をもちましてゲームです!お疲れ様でしたー

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